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柳田 殖生



36
名前 やなぎだ しげお
生年月日 1982年3月31日
経歴 福知山商高−デュプロ−NOMOベースボールクラブ−中日(05年5巡)−横浜
入団年 14年に中日から移籍
在籍年 14年−16年
背番号 14年−16年[36]
投打 右投げ右打ち
守備 内野手
NOMOベースボールクラブ
福知山商高時代には3年夏に4番ショートとしてチームを引っ張りチームを甲子園出場に導いた。甲子園では1回戦の盛岡中央戦で3安打2打点、2回戦の柏陵戦でもライトオーバーのスリーベースを放って先制のきっかけを作ったが逆転負けとなり2回戦敗退となった。卒業後はデュプロに入社して2年間プレーしたが家庭の事情などで退社。野球から離れて瓦屋職人の見習いを1年間続けたが、03年に母校の恩師である田所監督に紹介されてNOMOベースボールクラブの第1回トライアウトを受けて合格した。

都市対抗出場で脚光
朝から建築現場で資材運びのアルバイトを行い、午後7時から野球の練習という厳しい環境で力をつけ、3年目の05年には都市対抗の近畿予選を勝ち抜いて見事に本選出場。本選では1回戦のJR東日本に破れたが柳田はJR東日本先発の松井 光介(ヤクルト)からライト線にツーベースヒットを放った。全日本クラブ野球選手権では初出場で初優勝。(同僚の藤江が最優秀選手)

ドラフト会議
ドラフト会議当日も建築現場でアルバイトの予定だったが、「きょうはドラフトあるやろ?現場行かんでええから、会社でテレビ見ときいや」という会社の好意で会社で指名の瞬間を持った。中日から5巡目指名を受けると会社の同僚から大きな祝福を受けた。入団会見には中学時代の先輩でNOMOベースボールクラブのトライアウトを受ける際に「やりなさい」と背中を押してくれた婚約者の江利さんも同席した。

初ヒット&初ホームラン
07年6月20日のオリックス戦で立浪の代走として初出場。落合監督から「呼んどけよ」と言われて婚約者や家族を招待して臨んだ23日のソフトバンク戦で初スタメンのチャンスを貰うと、2回裏に杉内から初打席初安打となるレフト前ヒットを放った。すると迎えた第2打席では豪快に振り抜いた打球がレフトポール際に飛び込むソロホームランとなって婚約者の前で初本塁打を記録した。だが翌日のソフトバンク戦で2三振を含む3タコに終わるとほとんどチャンスがもらえないまま登録抹消。シーズン終盤に再昇格を果たしたが結果が残せなかった。

ウエスタン・リーグで首位打者
08年からはウエスタン・リーグで内野の全ポジションを守ってアピールしたが、一軍ではブランコ、荒木、井端、森野という強力なスタメンが顔を揃えていた事もあってシーズンの大半を二軍で過ごした。だがウエスタン・リーグでは09年にリーグ2位の打率.325、11年にリーグ1位の打率.319という好成績を残した。

押し出しゼットボール
12年には主に途中出場ながら一軍に出場。8月2日の巨人戦では9回表に2対2の同点に追いついて、なお二死満塁という大舞台で代打で起用されると、まさかの押し出し死球でお立ち台に上がった。なお柳田はプロ入り2年目までデッドボールのことを「ゼットボール」と間違えて覚えていた。続く8月16日の巨人戦では0対0で迎えた延長11回裏に和田の代走として起用されて三塁に進むと、平田が放った浅いセンターフライで果敢にタッチアップを切り、阿部のブロックをかいくぐってサヨナラのホームに右手でタッチした。翌13年も守備固めや代走として一軍で起用されたが同年オフに戦力外通告を受けて退団となり、横浜に移籍した。

4安打
移籍初年度の14年はユーティリティープレイヤーとして開幕一軍に残ると、数少ない打席では開幕から13打数連続ノーヒットと全く結果が出せなかったが、スタメンに抜擢された5月29日のソフトバンク戦では初回にレフト前ヒット、3回裏に先制タイムリー、5回裏には7年ぶりのホームラン、延長10回裏にはレフト前ヒットと打ちまくって4安打2打点の大爆発。前日までのプロ8年間で通算15安打だったが一気に19安打まで数字を伸ばした。7月26日のヤクルト戦では山中からレフトスタンドにダメ押しソロを放った。柳田は「中日時代にウエスタン・リーグで対戦していた投手で、対戦経験があるのでその時のことを思い出しながら打席に入りました」

恩返し
8月下旬には古巣の中日3連戦の初戦で9回表にナゴヤドームのレフトスタンドにソロを放った。柳田は「見返したい気持ちはずっと持っていたし、今も持っている」と答えた。柳田は第3戦でも延長12回表に右中間へツーベースを放って勝ち越しのホームを踏み勝利に貢献。柳田は笑顔を見せながら「思い出深いここで結果を出せてよかった」。またプロ入り以来一軍では0四球を貫いてきたが、9月24日の阪神戦で通算158打席目にして初めての四球を選んで記録はストップした。同年にはシーズン終盤に大幅に数字を上げてキャリアハイを大幅に更新する24安打を放った。

ユーティリティ
15年は春季キャンプで捕手の練習も行いユーティリティープレイヤーとしての存在価値と高めると、7月14日の巨人戦で得意の杉内から4回裏に代打で起用されて同点タイムリーを放つと、そのまま守備について5回裏にも2点タイムリーを放って勝利に貢献、ショートで起用された8月28日の広島戦では無死一、二塁のピンチで三遊間の打球を好捕すると判断良く三塁へ送球するビッグプレーを見せるなど内野全ポジションを守って出場24試合ながらオフには年俸アップの評価を受けた。だが翌16年は23試合出場で打率.048に留まって、自身2度目の戦力外通告を受け球団職員に転身した。


初記録
初出場 2007年6月20日オリックス戦:代走で
初安打 2007年6月23日ソフトバンク戦:杉内から
初本塁打 2007年6月23日ソフトバンク戦:杉内から
初打点 2007年6月23日ソフトバンク戦:杉内から
初盗塁


  打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 盗刺 犠打 犠飛 四球 死球 三振 併殺 失策 打率
07 中日 9 12 1 2 0 0 1 5 1 0 0 0 0 0 0 6 0 0 .167
09 中日 3 5 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 .200
10 中日 2 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000
11 中日 3 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 .000
12 中日 29 24 3 5 0 0 0 5 2 0 0 0 0 0 2 6 1 0 .208
13 中日 24 32 1 7 1 0 0 8 0 0 0 0 0 0 0 8 0 1 .219
14 横浜 74 88 12 24 3 0 4 39 10 0 0 6 0 2 5 20 2 4 .273
15 横浜 24 43 1 9 2 0 0 11 5 0 0 3 0 1 2 11 2 3 .209
16 横浜 23 21 2 1 0 0 0 1 0 0 0 1 0 2 0 6 0 0 .048
球団 3年 121 152 15 34 5 0 4 51 15 0 0 10 0 5 7 37 4 7 .252
通算 9年 191 230 21 49 6 0 5 70 18 0 0 10 0 5 9 62 5 8 .213


  二軍打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死 三振 併殺 失策 打率
06 中日 71 189 22 39 8 3 2 59 16 3 3 1 23 34 5 8 .206
07 中日 64 184 22 42 11 0 2 59 13 3 6 1 29 40 7 7 .228
08 中日 71 200 24 48 13 1 0 63 17 3 9 1 24 32 4 7 .240
09 中日 74 243 49 79 16 5 4 117 42 7 6 2 33 36 7 4 .325
10 中日 100 244 31 66 5 2 3 84 23 4 12 2 32 38 5 6 .270
11 中日 90 235 36 75 13 3 5 109 38 3 5 4 50 49 8 12 .319
12 中日 76 256 35 71 12 0 5 98 28 0 1 2 38 41 10 6 .277
13 中日 78 287 32 85 12 2 3 110 41 0 0 1 36 36 11 10 .296
14 横浜 8 26 4 9 2 0 2 17 7 0 1 0 1 5 3 0 .346
15 横浜 51 105 8 22 4 1 0 28 8 0 0 1 16 20 4 2 .210
16 横浜 46 88 9 24 2 0 2 32 10 1 4 0 16 17 6 1 .273
通算 11年 729 2057 272 560 98 17 28 776 243 24 47 15 298 348 70 63 .272