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井上 純



32
名前 いのうえ じゅん
生年月日 1970年6月8日
経歴 東陵高−大洋−横浜−ロッテ
入団年 88年にドラフト3位で入団
在籍年 89年−02年
背番号 89年−02年[32]
投打 左投げ左打ち
守備 外野手
大洋入団
東陵高では走攻守でチームを引っ張り、3年夏には宮城県大会の決勝戦で初回に先制スリーランを放って初の甲子園出場に導いた。甲子園大会でも初戦の福井商戦でスリーベースを含む2安打を放ったが惜しくも2対3で初戦敗退となった。同年のドラフト会議で大洋から3位指名を受けて入団した。高校通算292安打、38本塁打。

桑田から初ヒット
2年目の90年には5月にイースタンリーグで月間打率.354、5本塁打と打ちまくって5月29日に一軍初昇格、同日の広島戦で6回裏の二死満塁という絶好機でまさかの代打起用、結果は長富に空振り三振に切って取られて抹消となってしまったが、シーズン終盤に再昇格を果たすと9月25日の巨人戦で桑田から初ヒットとなるタイムリーを放った。だがそれから4年間が経っても通算6安打となかなか一軍定着はならなかった。ライバルの鈴木や、佐伯に大きく遅れを捕った井上は、打撃フォームを振り子打法に変更するなど苦しいシーズンを過ごした。

初ホームラン
95年の9月29日中日戦ではナゴヤ球場で初ホームラン。「パウエルもジャンプしてたし『ああ、捕られたな』って思いました。だから審判の手が回った時は本当に嬉しかったですよ。実は気が付いたら、目の前に二塁ランナーの波留がいて、もうちょっとで追い抜いて初ホームランをフイにするところだったんです」

サヨナラ犠飛
97年4月25日中日戦、6対6の同点で迎えた9回表を西 清孝が無失点で切り抜けると、9回裏に石井のスリーベースから無死満塁のチャンスを作り、西の代打で登場した井上がライトにサヨナラ犠牲フライを放って試合を決めた。なお西は13年目の初勝利を手にした。

38年ぶり
98年にはオープン戦で.357という高打率を残し、4月3日の阪神との開幕戦では見事に開幕スタメンを勝ち取った。シーズンの中盤からは代打に回ったがシーズン打率.330という活躍を見せて38年ぶりの優勝に貢献した。また同年には代打でリーグトップの打率.415(41打数17安打)を記録した。また井上は翌99年にも代打で6打席連続安打を記録するなど代打の切り札として活躍した。

日本シリーズ
日本シリーズでは第五戦でスタメンに選ばれると、2本のツーベースを放って勝利に貢献した。同試合で横浜ベイスターズは17対5と圧勝してシリーズ記録となる20安打、9二塁打、12長打を記録した

ロッテ入団
02年に横浜を自由契約になると、ロッテにテストを受け入団。開幕直後は結果を残せなかったが、シーズンの中盤からは結果を残し打線の中軸を任されるまでになった。けっきょく自己最多の254打数に立って、打率.283という見事な結果を残した。

初勝利
05年3月26日楽天との開幕戦。0対2で迎えた3回裏無死一塁から井上が四球を選んでチャンスを広げると、今江の送りバントで一死二、三塁となった。ここで小坂がファーストゴロを打ったが、なぜかこの打球で二塁ランナーの井上が三塁に突入して、驚いたサードランナーの里崎が仕方なくホームに突貫してダブルプレーになった。さらに5回裏には二死一塁からセンタ−前ヒットを放つが、三塁へ送球される間に二塁を狙ってタッチアウトになり数少ないチャンスを二度にわたって潰した。これが響いて試合には敗れ、同年からプロ野球に参入した楽天の記念すべき初勝利に貢献した。

凱旋試合
05年5月8日横浜戦。05年から始まった交流戦の開幕カードとなった横浜対ロッテの第三戦。開幕から調子の出ない井上はベンチスタートだったがロッテが16対0とリードしたため守備固めでレフトの守備に着いた。そして7回表に打席が回ってくると岸本からツーランを放って凱旋打席を飾った。

31年ぶり
05年10月17日ソフトバンクとのプレーオフ最終戦。初戦、第二戦と連勝し31年ぶりのリーグ制覇を目前にしながら第3戦でストッパー小林雅が4点差を守れず大逆転負けをすると、翌日も1点差で破れついに2勝2敗のタイにまで追い詰められた。最終戦も5回までは0対2とリードされる苦しい展開だったが、6回表に福浦のタイムリーで1点を返すと、8回表に初芝の内野安打からチャンスを作り、里崎の2点タイムリーでついに逆転に成功。そして優勝まであと一人となった9回裏二死、最後の打者となった川アが打ち上げた打球を、守備固めでレフトの守備についていた井上がキャッチしてロッテが31年ぶりの優勝を決めた。

8打席
06年のオープン戦。3月12日のヤクルト戦に試合途中から出場した井上は第一打席にツーベースを放つと、第二打席ではホームランを放ち、第三打席でもヒットを打った。すると14日の横浜戦でも守備固めで出場し唯一の打席でスリーベースを放ち、15日の広島戦でも代打でツーベース、16日のオリックス戦でも代打でヒット、17日の楽天戦でも代打でヒット、20日のオリックス戦でも第一打席でホームランを放ち何と8打席連続ヒットを記録した。この日の第二打席にセカンドフライに倒れて記録はストップしたが、井上は「オープン戦なので記録が途切れてかえって良かった。好調の理由は企業秘密です」と上機嫌だった。


初記録
初出場 1990年5月29日広島戦
初安打 1990年9月25日巨人戦:桑田から
初本塁打 1995年9月29日中日戦
初打点 1990年9月25日巨人戦:桑田から
初盗塁


  打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 盗刺 犠打 犠飛 四球 死球 三振 併殺 失策 打率
90 大洋 4 4 0 1 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 3 0 0 .250
91 大洋 5 6 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 .167
93 横浜 21 29 1 4 1 0 0 5 1 0 1 1 0 3 0 9 0 0 .138
95 横浜 41 36 5 9 1 0 1 13 2 1 1 1 0 0 0 9 0 0 .250
96 横浜 60 62 11 18 2 1 0 22 6 7 3 2 0 7 0 19 0 0 .290
97 横浜 52 67 8 12 0 2 0 16 5 5 1 1 3 2 1 18 0 0 .179
98 横浜 71 109 10 36 7 1 0 45 9 0 3 2 0 6 0 29 1 1 .330
99 横浜 64 79 14 24 5 0 4 41 13 1 0 1 0 4 0 23 0 0 .304
00 横浜 61 62 9 15 1 0 0 16 4 3 0 0 1 4 0 25 0 0 .242
01 横浜 83 80 16 24 4 1 1 33 10 2 3 1 0 4 0 19 3 0 .300
02 横浜 12 13 1 2 0 0 1 5 1 0 0 0 0 1 0 5 0 0 .154
03 ロッテ 74 254 34 72 19 4 6 117 23 4 2 7 1 13 1 55 2 6 .283
04 ロッテ 80 225 37 65 19 5 3 103 24 5 3 2 2 17 3 45 5 2 .289
05 ロッテ 28 43 6 7 1 0 2 14 5 0 0 0 0 4 1 11 1 0 .163
06 ロッテ 30 55 4 12 1 0 0 13 1 0 1 0 0 5 0 14 0 0 .218
球団 11年 474 547 75 146 21 5 7 198 52 19 12 9 4 31 1 160 4 1 .267
通算 15年 686 1124 156 302 61 14 18 445 105 28 18 18 7 70 6 285 12 9 .269


  日本シリーズ打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 盗刺 犠打 犠飛 四球 死球 三振 併殺 失策 打率
98 横浜 2 4 0 2 2 0 0 4 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0 .500
05 ロッテ 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 .000
球団 1年 2 4 0 2 2 0 0 4 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0 .500
通算 2年 3 5 0 2 2 0 0 4 1 0 0 0 0 1 0 2 0 0 .400


  プレーオフ打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 盗刺 犠打 犠飛 四球 死球 三振 併殺 失策 打率
05 ロッテ 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000
通算 1年 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000


  二軍打撃成績
チーム 試合 打数 得点 安打 二塁 三塁 本塁 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死 三振 併殺 失策 打率
89 大洋 57 121 16 23 7 0 1 33 9 8 3 0 14 30 0 1 .190
90 大洋 71 264 57 71 14 6 9 124 34 31 4 4 38 37 3 4 .269
91 大洋 62 140 17 33 6 1 1 44 17 22 4 2 17 28 2 3 .236
92 大洋 74 126 14 27 6 1 1 38 8 17 8 1 9 31 1 1 .214
93 横浜 60 181 35 48 10 5 5 83 23 15 2 1 36 30 2 2 .265
94 横浜 75 232 30 55 7 3 4 80 23 23 10 3 25 39 0 1 .237
95 横浜 57 188 33 57 7 6 7 97 28 24 5 0 23 32 1 2 .303
96 横浜 27 103 18 35 9 1 6 64 17 4 3 1 8 25 0 0 .340
97 横浜 27 100 17 33 3 3 3 51 16 11 2 0 13 12 2 2 .330
98 横浜 2 6 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 .000
99 横浜 5 15 3 4 0 0 0 4 1 4 0 0 4 5 0 0 .267
00 湘南 3 11 1 4 0 0 1 7 2 0 0 0 0 1 0 1 .364
01 湘南 15 41 5 10 2 2 1 19 5 3 0 0 5 14 1 0 .244
02 湘南 45 133 13 34 6 1 5 57 15 4 1 1 7 27 2 2 .256
通算 14年 580 1661 259 434 77 29 44 701 198 166 42 13 200 312 14 19 .261
球団在籍時のみ